
【朝鮮日報コラム】姦通罪がない社会(イラスト)[03/19](31)
- 1 はらぺこφ ★ 2010/03/19(金) 22:52:44 ID:???
- 「本当にあきれた男だね!」。19世紀のフランスの小説『ボヴァリー夫人』の主人公は、夫に失望して、
こう吐き捨てた。「男というのは当然、知らないものが何もなく、才能に富んでいて、情熱や威力を兼ね
備え、洗練された生活、あらゆる神秘を与えてくれるだけの能力を持たなければならないのではないか」。
ボヴァリー夫人は夫の目を盗み、女癖の悪い金持ちの男や、若い弁護士などと不倫に走った。だが、愛人に
次々と捨てられた末、自殺してしまう。
『ボヴァリー夫人』の作者ギュスターヴ・フローベール(1821−80)は、風紀紊乱(びんらん)の罪で起訴
されたが、無罪判決を受けた。扇情的な表現だとして論議を呼んだのは、「体を任せた」という部分ぐらい
だった。ボヴァリー夫人のように、理想と現実を区別できず、理想を追い求める傾向は、「ボヴァリズム」
といわれた。
法務部傘下の「刑事法改善特別委員会」が最近、刑法第241条の「姦通(かんつう)罪」を廃止とする方向で
合意したという。姦通罪は現在、シャリーア(イスラム法)に基づいて統治するイスラム国家を除いた法治
国家では、韓国・台湾と米国の約10州だけに残っている。しかも、韓国以外の国では処罰された例はなく、
事実上「死文化」している。韓国でも、姦通罪で起訴された人は、1998年には約2000人いたが、2008年には
900人まで減少し、実刑判決を言い渡された件数も10分の1になった。
しかし、姦通罪が廃止されるからといって、自由に不倫してもよいというわけではない。最近、父親の不倫
が原因で母親が自殺し、精神的に苦痛を受けたとして、子どもたちが慰謝料を求める訴訟を起こしたケース
もある。裁判所はこれに対し、「倫理的に非難され得る事例だが、慰謝料を支払うほどでない」という判決
を下したが、不倫はこのように、家族の崩壊という悲劇をもたらすものだ。
夫が私生児を家に連れてくるという内容の、『憎くても、もう一度』という1970年代の映画のようなことは、
今や実際には起こり得ない。90年代以降の韓国の小説は、夫の不倫に対し、不倫で対抗する女性を描くのが、
一つの特徴になっている。これは、家父長制の下で黙認されてきた男性中心の性的文化に対する反発が背景
にある。姦通罪の廃止に賛成する女性たちも、妻を持つ男性による売春まで容認しているわけではない。
個人の性的な自己決定権が尊重されれば、家庭の幸福に対する個人の選択責任もより重大になる。帝政ロシア
の小説家トルストイは、『アンナ・カレーニナ』の中でこう書いた。「幸福な家庭はみな同じように似てい
るが、不幸な家庭はそれぞれにその不幸の様を異にしているものだ」。果たして、韓国の家庭は、同じよう
な理由で幸せなのだろうか。あるいは、それぞれ違った理由で不幸なのだろうか。今やその岐路に立たされ
ているといえるだろう。
朝鮮日報 2010/03/19
http://www.chosunonline.com/news/20100319000058
イラスト
http://file.chosunonline.com//article/2010/03/19/310416543103753539.jpg
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