もう21時か、

【音楽/書評】どういうわけか喜べない 「俺のロック・ステディ」[著]花村萬月(40)

1 ◆Robo.gBH9M @ロボ-7c7cφ ★ 2009/09/30(水) 18:12:21 ID:???0
[評者]青木るえか
■相手が花村萬月だとどういうわけか喜べない

新書というのは教養書なのでは……などと今さら言うのもどうかという昨今の新書事情。
本書を見つけた時も「これはロックについての教養を深めるための本……なわけはない」と
すぐわかった。

作家の花村萬月が、ロックを知る人にも知らない人にも「とにかくオレのロックはコレ。コレが
正しい」と全面的に主張している本。その主張ぶりが、読む人によってはカチンとくる書き方だ。
たぶんわざとやってるんだと思う。ビートルズはロックじゃない、ポップスだ、という説なんかは、
確実にケンカ売る気(そして負ける気ナシ)で書いているとみた。

私はビートルズに思い入れがないのでそこはどっちでもいい。ただこういう書き方で書かれると
ビートルズはロックだろ、と言いたくなる。私は花村萬月に「少年ナイフはロックか?」と問うて
みたい。ロックと答えそうな気がする。だとするとビートルズはロックだ。

それはいいとして、この本では「ブルースロック」とか「ジャズロック」とか「プログレッシブロック」
とかの章立てで、そのジャンルについて花村萬月が滔々と述べている。けっこう私の好きな
ミュージシャンが出てきてハッとさせられる。ピーター・グリーンは私も大好きだし、日本の
ロックバンドの歌詞がどうしようもないと書いていて「いや村八分がいるじゃん」と思って
ページめくったら村八分が賞賛されていたりする。

著者の趣味と自分の趣味が似てたりするとうれしくなるもので、とくにそれがそれほど
メジャーじゃない趣味だと「地下に潜っていた顔の知らない同志に出会った」ような喜びを
感じるものだが、相手が花村萬月だとどういうわけかそういう気持ちになれない。文章の
端々で威張っているからだろうか。しかし威張られるのが好きな人もいるので、そういう人は
この本でピーター・グリーンや村八分を聴いてみるキッカケを作ってくれればうれしい。

……と、この文章も何かエラそうになってしまったが、それは花村萬月の悪影響だ。

http://book.asahi.com/shinsho/TKY200909280232.html
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